児童虐待 法施行後最悪 昨年66件87人(2008年4月30日 )
昨年1年間に認知された児童虐待件数が2000年の児童虐待防止法施行以来最悪となったことがわかった。
昨年認知された児童虐待は66件(前年比29件増)で、被害児童は87人(前年比46人増)だった。児童虐待が社会問題となって同法が設置された2000年には児童虐待は7件、被害児童は12人で、当時の7〜9倍に増えたことになる。
県警は「県民の意識が高まり、積極的に通報するようになった面もある」としながらも、「子供に後遺症が残る悪質な虐待の事例も増えている」と分析。刑事事件として摘発することに力を入れている。
一方、昨年中に児童相談所に通告された児童数は61人(前年比34人増)で、内訳は、育児放棄などのネグレクトが27人と最も多く、身体的虐待が18人、心理的虐待が13人と続いた。
加害者を見ると、実母が40人、実父が22人、内縁の夫が4人、養父が2人と続いた。両親で一緒に虐待していたケースはこのうち3件あった。
捜査関係者は、特に男性の加害者について、「多くの場合、子どもだけでなく妻、内縁の妻などにも暴力を振るっている。DVの問題と児童虐待の問題は表裏一体で、早期発見に努めたい」としている。
300日問題で改正案「事実上離婚」なら前夫ではなく実父の子(2008年4月20日)
離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」とみなす民法772条の見直し問題で、民主党は、実の父親の子として認める規定を盛り込んだ民法と戸籍法の改正案骨子をまとめた。
今国会にも改正案を提出することを目指す。
改正案の骨子は・・・
離婚後300日以内に生まれた子について、
〈1〉母親が懐妊時期に前夫と事実上の離婚状態だったことを公証人の前で宣誓し、陳述書を作成する
〈2〉前夫か母親の親族らが同趣旨の陳述書を作成する
〈3〉これらの陳述書を市町村などに提出する
を条件に、前夫ではなく、実の父親の子として認める。
離婚時の厚生年金分割、自動で半々…4月から(2008年4月12日)
離婚時に厚生年金を分ける年金分割制度が始まり1年が過ぎた。今年4月からは、さらに夫婦間で協議しなくても自動的に年金を半分に分割する制度も始まったが、安易に熟年離婚を考えるのは要注意。
日本の公的年金は、2階建てになっており、1階部分が国民年金(基礎年金)会社員なら厚生年金が上乗せされる。年金の分割制度は、この2階建て部分に当たる夫の厚生年金の最大半分を、離婚後の妻が生涯受け取れる制度。婚姻期間中に保険料を払った分だけが分割の対象。
分割の割合は夫婦が話し合いで決めるが、妻が専業主婦(第3号被保険者)なら、今年4月1日以降の夫の厚生年金納付記録については、離婚後、自動的に半分が妻に分割されることになった。
今年3月までの期間の夫の厚生年金については、これまで同様に話し合いで分割割合が決まる。過去にさかのぼって自動分割されると勘違いしている人がほとんどである。
例えば、来年4月に離婚すると、自動分割になるのは1年分だけ。共働きの場合は今年4月以降の分も、話し合いによる分割になる。
話し合いによる年金分割の制度がはじまったのは昨年4月だが、夫の年金全部の半分がもらえると誤解している人が多い。
社会保険庁は、夫婦の年金について「厚生年金の加入期間が40年の人の標準的な厚生年金は月額約10万円。夫と専業主婦の妻の2人分の基礎年金と合わせ月約23万円」というモデルケースを紹介している。
このモデルで考えると、年金分割の対象になるのは夫の厚生年金10万円で、話し合いによって妻に分割されるのは最大で2分の1の5万円。結婚期間が厚生年金の加入期間40年より短ければ、分割対象も10万円よりも少なくなる。
このモデルでは、妻の基礎年金を月6万6000円としているが、「国民年金が任意加入だった1986年3月以前は非加入だった人が多い。その場合、基礎年金の額はもっと少なくなる。
さらに、夫が自営業や無職(ともに第1号被保険者)だった時期がある場合、「専業主婦」は注意が必要。夫が第1号被保険者だった期間は、専業主婦の妻も第1号被保険者となり、国民年金の保険料を納めなければ未納になる。未納期間が長く、年金の加入期間が受給資格期間(原則25年)に届かないと、夫に厚生年金の受給資格があっても、妻は分割は受けられない。年金の受給資格がないと分割も受けられないのだ。
年金分割では様々なケースがある。離婚後の生活設計を考えるなら、社会保険事務所に情報提供の請求をすること。夫婦とも50歳以上なら分割した年金額の試算もしてくれる。
第3号被保険者 会社員(第2号被保険者)に扶養されている配偶者(年収130万円未満)。第3号被保険者の期間は、国民年金に加入しているものとみなされる。制度が始まったのは1986年4月。それ以前に、会社員の妻で国民年金に任意加入していなかった期間は、公的年金の受給資格期間として認められるが、年金額には反映しない。
生活保護を考える<単身世帯の高齢者>
2008年3月22日
生活保護を受ける世帯が増えている。普通の生活から、突然貧しい生活に陥る、高齢で働けなくなった、年金だけでは生活できない、離婚で母子家庭になった…。
生活保護を受けるある男性の一カ月の生活保護費は約十一万円。家に風呂はなく、三、四日に一度銭湯に行く。洗濯機もない。光熱費や家賃などを差し引いた残り約三万円を食費に。
「十数年前に夫と死別して急に貧しくなった」という女性(80)も生活保護を受ける。居間のテレビは三十年前に買ったもの。灯油が高くてストーブはほとんどつけないし、こたつも壊れたまま。腰が悪くて外出できず、週一回デイサービスの介助で風呂に入るのが唯一の楽しみという。
生活保護受給者は1995年から毎年増加し2006年度は約151万人(厚生労働省統計)。生活保護全世帯に占める65歳以上の高齢者世帯は47%(04年度)で、過去十年間で1.8倍になった。
生活保護の高齢者世帯に占める単身世帯は九割に上る。全日本民主医療機関連合会の07年調査では、その食費は半数以上が月三万円未満。うち23%が二万円未満という貧しさだ。国立社会保障・人口問題研究所は、2030年には七十五歳以上の単身高齢者世帯数は倍増すると見込んでいる。
備えがないと、老後の生活は苦しい。六十五歳以降に受け取れる老齢基礎年金は現在、満額でも月額約6万6千円。前出の男性は無年金だが「国民年金をもらっていたとしても少なすぎて、生活保護を受けることになっただろう」と話す。
生活保護基準と世帯収入の差額が生活保護費になるが、国は保護基準引き下げを検討している。「(年金などで生活する)低所得者層との均衡を図る」という理由だ。同じ理由で、国は06年、七十歳以上に支給していた月約1万5千〜1万8千円の「老齢加算」を廃止した。
生活保護世帯を支援する市民団体「生活と健康を守る会」の幹部は「少なすぎる年金で生活する低所得者世帯と比べて、支給額を引き下げるのは“あべこべ”。長生きすることは罪なのか、国に問いたい」と憤る。
生活保護を受ける高齢者は、社会から孤立する傾向がある。生活保護を受ける後ろめたさに加え、金銭的な余裕がなく、人付き合いを避けるからだ。外でお茶一杯を飲むのも懐が痛い。友人の葬式にも出られない。香典を出すお金もない、という。
DV被害急増2万件(2008年3月13日)
昨年1年間に全国の警察が相談や被害届を受けた配偶者からの暴力(DV)被害は2万992件で、過去最多だった前年より2756件増加したことが、明らかとなった。
被害者、加害者ともに30歳代が最も多く、全体の3割以上を占めた。被害者の支援制度が浸透したことに加え、意識の変化もあって女性が相談しやすくなった為ではないかと分析している。
このうち2239件では、裁判所が配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)に基づき、接見禁止などの保護命令を出した。
また、傷害や暴行など悪質な事例も前年より56件増の1581件で、過去最悪となった。摘発に至らなかったケースでは、防犯器具の貸し出しや加害者への指導・警告、民間シェルターの紹介などの対応がとられた。
「職場のいじめ」調査 パワハラ多数(2008年2月12日)
社員の心のケアに携わっている産業カウンセラーの8割が、「職場のいじめ」に関する相談を受けており、中でもパワーハラスメント(パワハラ、職権による人権侵害)についての相談が多いことが、日本産業カウンセラー協会(東京)の調査でわかった。
調査は昨年11月、企業・団体でカウンセリング業務に従事している人を対象に実施。440人の回答をまとめた。
「職場のいじめと考えられる事例を見たり、相談を受けたりしたことがあるか」との質問に対して81%が「ある」と回答した。
事例の内容では、「パワハラ」が78%で最も多く、次いで「人間関係の対立・悪化に起因したいじめ」(59%)、「仕事のミスに対するいじめ」(44%)、「セクハラ」(36%)だった。
いじめの形態では、「ののしる・どなる・威嚇する」が68%で最多で、「無視・仲間はずれ」(54%)、「嫌がらせ」(50%)が続いた。
いじめが行われた人間関係では「上司から部下に対して」が85%と圧倒的に多い。次いで「社員間」(56%)、「同性間」(43%)、「年長者から若年者に対して」(30%)だった。
職場でのいじめが起こる理由については、「個人のコミュニケーション能力の低下・欠如」(80%)が最も多く、次いで「人を育てる意識の希薄化」(62%)、「人権感覚・モラル感覚の低下・欠如」(54%)、「成果主義・能力主義」(50%)だった。
同協会は、「職場でのいじめが深刻化しており、特に、パワハラは上司自身が自覚していない場合も多く、意識改革が急務だ」としている。
「法テラス」トラブルへの対応法など紹介(2008年2月2日)
国民に総合的な法律サービスを提供する「日本司法支援センター」(法テラス)がホームページ(HP)を刷新し、生活に関連するトラブルへの法的な対応方法などを紹介している。
「借金」「消費者被害」「夫婦・男女トラブル」など、9分野の法的なトラブルのうち、法テラスへの相談件数が多いキーワードなどを説明している。例えば、「夫婦・男女トラブル」の中には「浮気」「認知」「親権」などの言葉が並んでおり、浮気に関しては「浮気は離婚原因として認められるの?」の質問に対し、「相手に不貞行為があったときは法定離婚原因となる」などの回答が示される。
また、法テラスの地方事務所が実施している法律相談について、北海道と中国・四国地方の13事務所の予約状況が確認できるようにした。今後、対象となる地方事務所を増やす予定だ。さらに、将来、「内容証明郵便」や「支払い督促」などの書類の書式を無料ダウンロードできるようにすることも検討している。
改正DV防止法1月11日施行(2008.1.10)
配偶者や恋人などからの暴力(ドメスティックバイオレンス=DV)で、身体的な暴力に限らず脅迫を受けた場合などにも裁判所が保護命令を出せるようにした改正「配偶者暴力防止法(DV防止法)」が、11日から施行される。
行動を制限することや携帯電話のメールアドレスを勝手に消去することなどもDVにあたる。
富山県では、2006年度、DVを理由に、一時保護された女性は43人に達し、あばら骨の骨折や鼓膜の損傷など重傷を負って保護されるケースがほとんどだった。
同年度、県女性相談センター(配偶者暴力相談支援センター)や富山、高岡両市、県民共生センター「サンフォルテ」相談室が受けた相談も計2313件にのぼる。デートDVについての相談は昨年4月から10月末までに9件あった。
改正DV防止法は、直接暴力を受けた場合に限らず、脅迫を受けた場合も、裁判所が将来、生命や身体に重大な危害を受けるおそれが大きいと認めると、保護命令を発するようにした。
年収低い夫婦ほど多く「愛している」
(2008年1月4日 読売新聞)
世帯年収別に行った夫婦の幸福度調査によると年収が低いほど、結婚相手を愛している割合が高い、という結果がでた。
この調査は、生命保険と金融サービスの専門家らで組織する「MDRT日本会」(東京)が昨年11月に行ったものである。
世帯年収を三つに分け、300万円未満、500万〜600万円、800万〜1000万円と、各層で全国の30〜40歳代のサラリーマン夫婦258人、計774人から回答を得た。
300万円未満の夫婦は48・45%が「結婚相手を愛している」と答えたのに対し、800万〜1000万円では33・35%だった。毎日キスをしている夫婦の割合やセックスの回数も、年収が低いほど多くなる傾向が出た。
一方、お金が原因で離婚を考えたことがあると答えた女性は、800万〜1000万円では14・7%だったのに、300万円未満では25・6%に達した。お金があればもっと夫婦関係がよくなると答えた女性も、年収が低いほど割合が増えた。
養育費確保、悩む母子家庭…厚労省が相談センター
母子家庭支援のため厚生労働省が10月に設けた「養育費相談支援センター」に、開設から2か月間で計424件もの相談が寄せられた。
「養育費の支払いが突然滞り、行方が分からない」など深刻な内容が多く、同センターは「厳しい生活を強いられている母子家庭は多い。子どもの成長のためにも、養育費は必ず払ってほしい」と訴えている。
「元夫からの養育費が届かない。どうしたらいいのか」。1年ほど前に協議離婚した女性(31)から11月中旬、同センターに電話があった。
9歳と5歳の息子2人分の養育費として、8月までは月6万円を受け取っていた。しかし、9月分は突然、3万円に減額され、10月分からは支払いがなく、連絡もつかない状態が続いている。
困り果てた様子の女性に、相談員は「このままなし崩しにしてはいけない。あきらめないで、元夫の居場所を突き止めて事情を聞き、請求をすることが大切」と助言をした。
厚生労働省の全国母子世帯等調査(2006年度)によると、母子世帯の平均収入は213万円。全世帯平均563万8000円の4割にも満たず、厳しい生活を強いられている。養育費を受けている母子家庭は19%。これまで養育費を受けたことがない母子家庭も59%にのぼる。
こうした状況を打開するため同省は今年10月、東京・池袋の社団法人家庭問題情報センターに運営を委託する形で、養育費相談支援センターを開設した。養育費の確保を専門にした国の相談機関は初めて。家庭裁判所の元調査官など専門的知識のある担当者が、相談に応じている。離婚の際の養育費に関する取り決めの仕方や、元夫への請求方法などについて助言をする。
寄せられる相談には、「離婚後、生活が苦しくなり養育費を要求したが、なしのつぶて」「突然、減額されたり、支払いが止まってしまったりした」などのケースが多い。口約束ではなく、公正証書を作成することが重要である。
ただ、元夫が転職や引っ越しをして、行方不明になってしまう場合も少なくない。「自力で捜し出そうとしても、仕事や子育てに追われて時間がなく、養育費の請求そのものをあきらめてしまうこともある」と同センター。
同センターへの電話相談は、月〜土曜日(年末年始、祝日は除く)の午前10時〜午後8時、03・3980・4108で。メールでも相談を受け付けている(fpic-youikuhi@work.odn.ne.jp)。
(2007年12月13日 読売新聞)
セクハラや夫の暴力、「女性の人権ホットライン」
職場で上司からセクシャル・ハラスメントを受けている女性、家庭での夫の暴力などに悩んでいる女性は 「女性の人権ホットライン」へ
人権擁護委員や法務局の職員がその内容を十分に聞いた上で、権利を守るために必要な手続きについて助言したり、関係する官公署を紹介するなどして、問題の解決に努めます。
人はみな人権を尊重されなければなりません。しかし、女性に対する人権侵害は依然として、大きな社会問題になっています。法務省は従来からさまざまな活動を通じて女性の人権問題に取り組んできました。2000年度からは、悩みを持った女性が気軽に相談できる専用の電話相談窓口、「女性の人権ホットライン」を設置。
女性の人権ホットラインでは、職場における男女差別やセクシャル・ハラスメント、夫やパートナーからの暴力(ドメスティック・バイオレンス)、ストーカー行為など、女性に対するあらゆる人権侵害について相談を受け付けています。秘密は厳守しますので、お気軽にご相談ください。
平日午前8時半から午後5時15分まで相談を受け付け。女性の人権ホットライン0570ー070ー810(全国統一番号。最寄りの法務局につながります)。
(2007年11月7日 読売新聞)
法テラス業務開始1年『法律扶助』の利用増 相談は5800件(栃木県) 2007年10月24日
借金や離婚、相続など法的なトラブルの相談窓口「日本司法支援センター栃木地方事務所」が業務を始めてから一年。県内から寄せられた相談は約5800件に上り、経済的に苦しい人たちを対象としたサービスの利用件数も、これまで法律扶助協会が行っていた時に比べて大きく上回った。
法テラスの主な業務は、トラブル解決に最もふさわしい相談機関の情報提供。基本的に法律相談は行わず、弁護士会や司法書士会、消費生活センターなど関係機関への“道案内役”を果たす。
情報提供に関する相談のうち、東京都内のコールセンターには県内から2645件が寄せられた。法テラス栃木が直接受けたのは3128件。最も多かったのは、自己破産など債務整理に関する相談(1317件)で36%。次いで離婚などの家庭問題(518件)、消費者問題(222件)だった。ドメスティックバイオレンス(DV)の被害(35件)や医療問題(29件)もあった。
こうした情報提供のほか、資力の乏しい人をサポートする「民事法律扶助」も行っている。法律扶助協会が行っていた業務を昨年十月から引き継いだ。
無料法律相談は1229件で、前年同期に同協会が受けた件数の約二倍。裁判や示談を弁護士などに依頼する際に費用を立て替える「代理援助」も、約1.5倍の541件に増えており法テラスの開始で、制度の認知度が高まったとみる。
現在、事務所を直接訪れる、あるいは電話による相談は一日に十数件ほどで、スタッフ二人が応対している。当初は利用者一人につき二十分程度の時間を見込んでいたが、トラブルの内容によっては三十分以上かかることもあるという。佐藤秀夫所長は“案内役”としての信頼を損ねないことが重要だとして、丁寧な対応の必要性を強調する。
出産・育児休暇巡り解雇、男女雇用機会均等法に反するのでは・・・(2007年10月11日 読売新聞)
東京都の労働相談情報センターでは、セクハラや不当解雇などさまざまな働く女性の悩みに対応。
妊娠した女性が、出産休暇や育児休暇について職場で相談したら、休暇どころか事実上の解雇を言い渡されてしまった――。
働きながらの出産や育児を応援する法制度が強化されているにもかかわらず、こうしたトラブルが各地で起きている。
東京都内の派遣会社の派遣社員として働く女性(27)は、3か月の雇用契約を繰り返してきた。昨年、妊娠がわかり、「産休や育休を取って仕事を続けたい」と派遣元に話したところ、契約の更新を拒まれた。
しかし、相談した東京都の労働相談情報センターは、「妊娠や出産、育児に関連して不利益な取り扱いをしてはならないと定めた男女雇用機会均等法に反するのでは」と指摘。会社にかけ合った結果、会社は就業規則を書き換え、休業を認めてもらえることになった。
「こうした短期の有期雇用の人ほど、妊娠がわかると契約更新を拒否されることが多い。勤めることをあきらめ、泣き寝入りしている人が少なくない」
派遣会社によっては、おなかが大きくなると、「あなたにお願いしていた仕事がなくなった」など、別の理由を挙げて契約更新を拒むこともあるという。「うちのパートには育休なんてない」と退職を迫る職場も珍しくない。
同じ状況にあるほかの女性のためにもあきらめず、まずは労働組合や労働相談機関に相談を。法制度の的確な知識を得ることも必要。
社内に労働組合がない、あっても支援してくれない場合は、個人で加入できる地域ユニオンもある。その一つ「女性ユニオン東京」には、パートや派遣だけでなく正社員からも悩みが寄せられる。
妊娠して産前産後休業の希望を職場に伝えたら、「あなたは能力が不足」と、アルバイトへの身分変更や減給を指示する場合や育休を取得して職場復帰したら、机が撤去されていたり、遠い勤務地への転勤を命じられ、暗に退職を迫ることも多い。
しかし、各地の労働局雇用均等室が会社から事情聴取して、均等法や育休法の違反行為として改めさせたケースもある。団体交渉を行い、会社の指示を撤回させたケースがいくつもある。
働く女性を支援している「働く女性の全国センター」(東京都渋谷区)の代表の伊藤みどりさんは、「口頭で妊娠を報告したりせず、産前産後休暇をいつから取りたいと明記した届けを書面で出すこと」を勧める。その後、身分変更や転勤などを会社が持ち出せば、「妊娠出産にまつわる不利益な扱い」にあたると指摘しやすくなるためだ。
妊娠・出産・育児で退職に追い込まれないための対応
●妊娠がわかったら、職場に口頭で報告する前に、「出産予定日は○月○日なので、産前産後休業(や育児休業)を○月○日から取得する」と文書で届けを出す。
●休業の取得に不安がある場合は、各地の労働局雇用均等室や都道府県の労働相談機関、労組などに早めに相談する。
●女性の労働問題や女性向け地域ユニオンについて知りたい時は、働く女性の全国センターが毎週月〜金曜日の午後6〜9時に無料電話相談(0120・787・956)を行っている。
離婚後300日特例見直し(2007.10.6)
民法改正求める意見書
県議会は5日の本会議で、離婚後300日以内に生まれた子を「前夫の子」とみなす民法の嫡出推定の規定について、抜本的な見直しと法改正を求める意見書を賛成多数で可決した。
法務省は今年5月、離婚後の妊娠が医師により証明されれば、例外的に再婚相手の子と認める通達を出したが、対象となるのは1割程度とみられている。離婚前の妊娠は検討されたが、「性道徳上の問題がある」として見送られている。
年金分割・・・思ったより少額(2007.9.11)
分割で得られる額は、熟年世代でも月3、4万円が普通。対象は厚生年金のみ。
離婚時の年金分割は、夫婦の厚生年金を、年金額の多い方から少ない方へ分ける制度。分割対象は、結婚期間中に納めた保険料に対応する厚生年金(報酬比例部分)に限られ、基礎年金などは対象にならない。
分割割合の上限は夫婦の厚生年金の半分。つまり、2人の取り分が同じになるまでだ。年金分割には、妻の「内助の功」を年金制度でも評価し、離婚した女性の老後生活の安定を図る目的がある。来年度からは、専業主婦に限り、夫の厚生年金の半分を自動的に分割する制度も始まる。
改正男女雇用機会均等法 女性もセクハラの加害者に(2007年8月30日 読売新聞)
セクハラとは、相手の意に反する性的言動を続け、就業環境を悪化させる行為のこと。当然、男性が被害者にもなりうるのに、これまでは法的な位置づけも明確でなく、企業にも認識が薄く、訴えられるケースは少なかった。
しかし、これからは女性が訴えられることも増えると予想され、女性も企業も『そんなことで騒ぐなんて』という態度は改める必要がある。
特に、女性上司から「すぐ報告書を出して」と命令口調で言われたり、「○○くん」と呼ばれ、見下されたと感じた男性が、「セクハラだ」と反発する場合などは要注意。
また、バレンタインデーに「残りもののチョコでよかったらどうぞ」とからかったり、職場の女性が集まり「社内のダサイ男ベスト10」を選んで特定の男性をいじめるケースなどは、人権侵害も絡むセクハラ問題となる。
男性も女性も、相手が嫌がることはしないマナーが大事である。
改正男女雇用機会均等法 施行から150日 制度浸透へ
2007年8月19日
改正男女雇用機会均等法(均等法)が4月に施行されまもなく150日になる。改正法で制度は前進したが、セクシュアルハラスメント(性的嫌がらせ)を受けた男性や立場の弱い派遣社員女性からの相談が目立ちだした。
法改正後、男性からの相談がポツポツと来るようになり、二十代−四十代を中心に、「勤務中に嫌がらせで着衣を脱ぐように言われた」「酒席で上司や同僚から芸をするよう命令された」「女性の上司から性的関係を強要された」などの相談があった。
改正法では女性に加え、男性に対するセクハラも禁止された。
一方、女性は派遣社員の被害が深刻化している様子で、派遣社員が正社員を訴えることも。女性の労働問題に詳しい今野久子弁護士は「示談で終わらず、法廷に持ち込まれるケースが増えている」と話す。
立場の弱い派遣社員は正社員と違い、立場上拒否しにくく、被害が大きくなりやすい。また、こうしたトラブルへの対応責任が派遣元企業にも派遣先企業にもあるため、互いが事後処置を押し付け合い、救済が進まない状況も出ている。
総務省によると、二〇〇六年の派遣労働者は百二十八万人で、うち女性は七十八万人。女性は前年より十五万人増えており、企業にも早急な対策が求められている。
改正男女雇用機会均等法
4月に施行された改正均等法では、性別による差別の禁止、間接差別の禁止、妊娠出産による不利益の禁止などが徹底された。セクハラに関しては、救済対象が「女性労働者」から「労働者」となり男性へのセクハラも禁止され、「会社が措置をとる義務」ができた。会社に課された主な義務は
(1)リーフレット作成や処分規定公表など社員への周知
(2)相談窓口や担当者設置など態勢整備
(3)事実関係の迅速で正確な把握
是正指導に応じない場合は、企業名を公表できる。
副校長と校長がセクハラ 横浜市教委が懲戒処分 (2007/08/09)
横浜市教育委員会は9日、それぞれ部下の女性教諭にセクハラ(性的嫌がらせ)をしたとして、横浜市の市立中学校の副校長(50)を停職3カ月、また、同市神奈川区の市立中学校の校長(48)を戒告の懲戒処分にした。
副校長は9日付で依願退職した。市教委は10日付で校長を更迭する。
市教委によると、副校長は6月5日夜、懇親会で同じ中学の女性教諭の手を握り続け、タクシーで自宅近くまで送った際に無理やりキスをした。「軽い気持ちでやってしまった」と話しているという。
校長は6月23日夜、市内のスナックで同じ中学の教諭らと飲酒。車で帰宅する途中、隣に座った女性教諭の手を約1時間にわたり握り続けた。「具合が悪そうだったので励ますつもりだった」と話しているという。
教え子にストーカー行為 札幌の小学校教諭逮捕(2007年8月3日 読売新聞)
札幌東署は、市立東苗穂小教諭和田一彦容疑者(49)をストーカー規制法違反の疑いで逮捕した。
和田容疑者は、7月31日と1日に計3回、札幌市の女子高校生(16)が通う高校や自宅のそばにとめた車の中から、女子生徒を見張るなどした疑い。1日午前8時ごろ、登校途中に高校のそばで和田容疑者を見た女子生徒が、近所の交番に通報した。女子生徒は以前、和田容疑者が勤務した小学校に通っていたという。
調べに対し、和田容疑者は「女子生徒に好意を持っていた。様子を知りたかった」と容疑を認めている。
マイクロソフト 横浜で協会と共に困窮女性を支援(2007年7月27日 読売新聞)
全国の母子家庭は全世帯の2・5%、123万世帯にものぼりますが、その平均年収は224万円と、一般家庭の約3分の1。
マイクロソフトでは、横浜をはじめ、各地の非営利団体と共同でDV被害者や母子家庭のお母さん向けのITスキル研修を支援している。
2002年、開始当初はシェルターなど非公開の場所で実施。その後、母子家庭の母親に、より実践向けの就労プログラムを展開しつつあり、昨年からは全国の女性会館やシェルターと協働して全国展開にとりかかっている。
5月の出生数4か月連続減 離婚は増(2007年7月24日 読売新聞)
厚生労働省が23日公表した人口動態統計(速報)によると、5月の出生数は9万5936人で、前年同月より295人減った。
前年同月比の減少は4か月連続となる。2006年の出生数は前年より多かったが、07年は2月から06年より少ない状態が続いている。
5月の婚姻件数は、前年同月より1248組多い6万5968組となり、4か月ぶりに増加に転じた。
一方、5月の離婚件数は1008組増の2万3163組で、2か月連続で増えた。「年金分割制度」の申請が4月に始まったことが影響したと見られる。
名古屋市DV被害者の支援センター 20日に業務スタート(2007年7月18日 読売新聞)
名古屋市は17日、配偶者らからの暴力(DV)の被害者支援策を充実させるため、「配偶者暴力相談支援センター」の業務を20日から始めると発表した。
同センターでは加害者が被害者につきまとうことを禁じる「保護命令」申し立ての支援を行う。同様の業務はこれまで県などでも行っているが、市は身近な行政機関として、きめ細やかな対応を目指している。
同市に寄せられたDVの相談件数は、2006年度に666件に上り、05年度の326件より2倍以上に増えた。市では「身体的暴力を受ける被害者の安全を守るには、裁判所に保護命令を出してもらうことが有効な対策」としている。
電話相談が基本であるが、必要があれば、センターの職員が最寄りの区役所へ出向いて面談を行う。
DV被害者に通報装置 GPSで位置発信(2007年7月18日 読売新聞)
配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)に基づく保護命令を申し立てた被害者について、県は危険を感じた際、居場所を県警に知らせる携帯用の緊急通報装置を無償貸与することを決定した。都道府県では初の取り組みという。
携帯電話程度の大きさで、ボタンを押すと、GPSで位置情報が送信される仕組みで、警察官が駆け付ける。保護命令を申し立ててから、加害者に命令が出されている間、希望者に貸与され、10台を用意している。
吉野川市で昨年12月、接近禁止の命令が出されていた夫が、別居中の妻を殺害する事件があり、被害者の安全確保が課題になっていた。
国家公務員、人事院への苦情相談 06年度は1227件
2007年7月14日 16時52分
2006年度に国家公務員が人事院に寄せた仕事上の悩みや苦情の相談件数は1227件で、過去最多だった前年度よりは95件減少した。
06年度の新規相談は713件。内訳は、休暇が取れないなどの勤務条件関係が169件(23・7%)、配置換えなど人事関係が161件(22・6%)、いじめや嫌がらせが109件(15・3%)など。セクハラ(性的嫌がらせ)も31件(4・3%)あった。
内容は「同じ職場の職員が飲み会になると体に触ってくる」「上司から『おまえのやり方が悪い』などと大声で罵詈(ばり)雑言を浴びせられる」など。
別居6年でも妻に遺族年金 (2007年7月11日 19時30分)
病死した男性の遺族年金の受給資格をめぐり、別居中の妻と、死亡までの約6年5カ月同居した女性とで争われた訴訟の控訴審で、東京高裁は11日、女性に受給資格を認めた1審東京地裁判決を取り消し、妻に支払うべきだとする逆転判決を言い渡した。
裁判長は「妻が受給できないのは、事実上の離婚状態にあった時に限るが、夫婦に離婚の合意はなく、別居期間も6年5カ月にとどまる。妻に生活費を送金し、社宅に住まわせるなどして生活を支えており、離婚状態にあったとはいえない」と判断した。
判決によると、男性は1990年に妻と結婚。しかし95年12月ごろから別の女性と同居を始め、2002年4月に病死した。妻と女性がそれぞれ遺族年金の申請をしたが、社会保険庁は「同居の女性は配偶者とは認められない」として妻に支給したため、女性が提訴していた。
遺族年金の給付対象は原則は妻だが「事実上の婚姻関係である者を含む」と定められており、1審判決は「妻との婚姻関係は実体を失い、女性とは事実上の婚姻関係にあった」と判断していた。
改正DV法 来年1月より施行(2007年7月12日1時45分 読売新聞)
配偶者による家庭内暴力(ドメスティック・バイオレンス=DV)が後を絶たない中、2001年に施行されたDV防止法の保護命令制度を拡充した改正法が、先の通常国会で成立し、来年1月から施行される。
法改正をテコに、今後、国や地方自治体は、DV対策をより一層充実させていく必要がある。
加害者に発せられる保護命令には、被害者や子供に6か月間近づくことを禁止する接近禁止命令と、自宅から2か月間立ち退かせる退去命令がある。
DV防止法に基づいて全国各地に設置された配偶者暴力相談支援センターに寄せられる相談は、年々増え続け、昨年度は過去最高の5万8528件に上った。99%が女性からの相談。
昨年1年間に出された保護命令は2208件で、これも年々増えている。
保護命令が出されるのは、被害者が直接暴力を受けた場合に限られていたが、今回の改正で、生命や身体に対する脅迫についても、対象に加えられた。
接近禁止命令が出された場合、被害者が申し立てをすれば、加害者が電話をかけたり、ファクス、電子メールを送信したりすることも制限され、加害者が被害者の親族や支援者などに近づくことも禁止出来るようになる。
夫が妻を殺害する殺人事件も、年間に約120件起きている。昨年12月には、徳島県でDV防止法の接近禁止命令を受けていた男が、別居中の妻を刺殺する事件が起きている。命令を申し立てた妻を恨んで、調査会社を使って妻の住居を割り出していた。
内閣府の調査によると、DV被害者の54%が「相手と離れて生活をするために必要なお金がない」と答えている。
被害者の自立支援も重要な課題である。
政府は、DV被害者の就職や転居を支援するため、身元保証人を確保する新制度を近く発足させる。女性が身を寄せる施設の所長が保証人を引き受けて金銭の負担が生じた時は、国や自治体が負担する損害保険でカバーする制度だ。
今回の法改正で、配偶者暴力相談支援センターの設置が、都道府県だけでなく市町村にも努力義務として課せられるようになった。
改正DV防止法が成立「脅迫」も保護命令対象に(2007年7月5日13時50分 読売新聞)
配偶者による暴力(ドメスティック・バイオレンス=DV)の防止と被害者保護などを定めた改正配偶者暴力防止・被害者保護法(DV防止法)が5日の衆院本会議で可決、成立した。
裁判所の保護命令の対象となる暴力に、身体に対するものだけでなく、言葉などによる「脅迫」を加えるほか、〈1〉裁判所が加害者に接近禁止命令を出す際、緊急時を除く夜間(午後10時から午前6時)の電話、ファクス、電子メールなどの送信を禁止する〈2〉配偶者暴力相談支援センター(DVセンター)の設置を市町村の努力義務とする〈3〉裁判所は保護命令を出したことを警察だけでなく、DVセンターにも通知する――など。2008年1月から施行される。
ガイド女性がセクハラ損賠提訴(2007年7月4日 読売新聞)
旧鉾田町議の視察旅行に同行した女性(32)が、わいせつな行為を受けるなどして精神的苦痛を受けたとして、当時の町議7人を相手取り、計800万円の損害賠償を求める訴訟を起こした。第1回口頭弁論が7月3日に開かれ、被告側は請求棄却を求める答弁書を提出、全面的に争う構えをみせた。
訴状によると、女性は2005年7月、町議7人が参加して行われた青森県への視察旅行にバスガイド見習いとして同行。バスの中や宴会場で、町議の1人から体を触られるなどし、ほかの町議はその様子をデジタルカメラで撮影するなどした。また、07年1月に民放テレビが報道した際、町議らは「楽しくやっていた」などと、女性が楽しんでいたかのような発言をし、名誉を侵害した。女性は町議の一人に対し500万円、残り6人で連帯して計300万円を支払うよう求めた。
被告側は答弁書で「視察旅行には行ったが、わいせつな行為はしていない」と反論。旅行に参加した町議のうち4人は辞職。1日の鉾田市議選には5人が出馬したが、5人とも落選している。
「法テラス」電話相談、7月2日から弁護士が5分ほど回答(2007年6月30日13時24分 読売新聞)
国民に法律サービスを提供している日本司法支援センター(法テラス)は7月2日(月曜)から、弁護士が電話に出て、5分程度のアドバイスを行う仕組みを導入する。
法テラスは昨年10月に業務を開始し、東京・中野のコールセンターで全国からの電話を一括して受け付け、オペレーターが事情に応じた相談機関を紹介している。しかし、電話ですぐに法律家のアドバイスが聞けると期待していた利用者側には不満が残り、当初は1か月で約3万5000件に上った相談件数は、昨年12月以降、1万件台に。
このため、弁護士がコールセンターに交代制で常駐し、オペレーターでは対応が難しい場合に、5分程度、相談者と話して法制度や関係機関を紹介する。
相談先電話番号は「0570・078374(おなやみなし)」。

